復職支援プログラムは有効なのか

近年、医療の世界では10人に1人の看護師が離職し、潜在看護師の数は70~75万人に上るとされています。
看護師不足が叫ばれて久しくなり、病床の閉鎖に追い込まれた医療機関もあるほどです。
潜在看護師が復職していない理由は子育てが4割以上を占めており、家事との両立が困難との理由が次ぎ、自身の適正やスキルへの不安という理由が同率で挙がっています。
それでも8割近くの看護師が復職への意欲を持ちます。
しかし、復職へ向けて実際に何らかの行動を起こしたと言う人は少なく、就業時期は未定としている人が多いです。
そんな状況の中で看護師不足を解消すべく、各自治体や医療機関では復職支援プログラムを行っています。
自治体では研修や復職のための相談を主に実施、医療機関では復職支援研修を実施しており、基本無料です。
内容は復職のきっかけとなるようなセミナーから、本格的な復職を後押しするような病院内での実習まで様々です。
1日単位で受けられるものもあれば、7日間にわたるものまであります。
離職したときの状況や動機は人によって色々ですし、現在のライフスタイルもそれぞれなので、状況に合わせてプログラムを選ぶことが可能です。
そうは言っても復職支援プログラムの利用者は多いとは言えず、看護師不足解消には時間がかかることが予想されます。
紹介した復職支援プログラムについての認知度を高めるなど、看護師の復職支援についての情報をもっと周知すべきなのかもしれません。